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0902

無傷で財布みつかる
●なぜそれまでの会社を離れたいと思ったか/どこのやり方が悪い?「目標とする状態」を決め、「それを実際に行えているものと、自分との差」を差し引きして、何が足りてないかを模索しました。「目標とする状態」はわかるのですが、それができない理由を明確に導きだすことはできませんでした。要するに、広告という名目で、新しい人々の利益やエンターテイメントを創出できること、Nike+みたいなものを発明して、100万人のキャズムを超えて、なおかつ継続的に人を幸せにする、ということがしたいのです。しかし、実際にやっていることは「ま、チョイ面白いweb広告」の範疇を超えられなかった。できないのは、会社のせいではない。自分は、それまでも、電通になかったことを作ってきた。

......いやいや、お前はただ、「ここではないどこか」を夢見ているだけじゃないの?きっと、彼らと一緒にやっていれば、もっと面白いものを作れるようになるだろう。しかし、なんというか、ぼくのアウトプットは、彼らの要望に照らし合わせると今イチでしたし、そのくせあまり実現しませんでした。これはどうやら、ぼくの問題だな。彼らと一緒にやるにせよ、ぼくがもう一回りイケてる感じにならないとダメだな。たぶん、電通にいた方が、よい仕事が回ってきます。安定しながら上を目指せる最高の職場です。これからの若い電通CRを、彼らと牽引することもできたと思います。ただ、私のせっかちな性格が、もっと短期間で、組んだことのない才能たちと、もっとチャレンジングな可能性をより早く、多く「まわす」ことを選びました。テレビに「いいね!」や「+1」をすることで、インタラクティブになり、商品は効率的に売れる。いつか、既存のTVメディアの価値体系が変わるかもしれません。これは、Google TVが台頭したとき、誰でも簡単に想像したことと思います。前の会社では「Googleこわいよー」と戦々恐々としちゃいますが、PARTYでは、逆に、これを使った効果的なコミュニケーションを設計するシステムを提案したいです。単なるリコメンダーって、なんだか怖いですもんね。もっとフィジカルなコミュニケーションじゃないと。

ぼくらは、常に死と隣り合わせにいるんです。チンタラやってるヒマはありません。