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他の人は息をするように普通にこなしていることが僕にとってはとてもキツいハードルになっているという条件なわけで、「これはそんな奴らと同じフィールドで闘っても勝てるわけがない、僕はそのレールから外れるべきだ」という考えに至ったのだった/それでも仕事を辞めるにあたっては「なんかみんな正社員で勤めてたほうがいいっていうしやっぱり勤めていたほうがいいのかな……」とか「会社勤めずに生きるのはやっぱり難しいんだろうか……」とかいう迷いはずっとあって逡巡していたのだけど、番組でも紹介されたように、タイのバンコクに一年住んだことでそういう「模範的な生き方」は日本ローカルのルールに過ぎないんだなって思ったこと/「無理をしない」「悪い場所からは早めに逃げろ」ってことかなあ。物事がうまくいかないのは自分の努力が足りないからじゃなくて、その場所が自分に合ってないからかもしれない、っていうのを検討してみてもいいかもしれない。大体僕は努力をしたりつらい思いをして頑張って何かを成し遂げるってのをあまり信じていない。何か偉大なことをやってる人って、大体の場合、歯を食いしばって頑張ってるんじゃなくて、楽しそうにそれをやっているものだから。自分の「これは嫌だ」って感覚や直感を押し殺さないようにしよう。


仕事とプライベートとどちらが大事かという問題につながる。ところが金銭面に関しては金を稼ぐための出世コースを選んだとするとプライベートのための金銭を選ぶためにプライベートを犠牲にするという矛盾が発生する。かといってプライベートを優先して出世をあきらめてもリストラの対象になって職を失えば結局はプライベートも崩壊してしまう。ぼくはやはりプライベートと仕事はできるだけ一致させる方が結局は幸せになれるんじゃないかと思う。そうすると、できるならやりたい仕事、いまは好きでなくても好きになれそうな仕事を選んで、一生懸命に自分の仕事を好きになったほうがいいと思う。表面的な待遇はそれほど重要じゃない。どうせ待遇なんて変わる。勝負はあと30年か40年続くのだ。自分の人生を長期的にどういう環境で仕事できるかのほうが大事だ。そして仕事の環境というのは与えられるものではなくつくるものだと思う。一番いい仕事人生とは、自分の力量と立場をみきわめ、どこまできちんと働かずに好きなことをやれるかというゲームにしてしまうことだと思う。そのためには時々はやっぱりちゃんと働いて結果を出す時期も必要だけれども、基本は仕事で自分が楽しいと思えることをやるのが一番充実した人生をおくれると思う/全体的に若い人をみて思うのはプライドの持ち方がバランスがよくないなということだ。若いと身の程知らずで高慢ちきであたりまえで、それの鼻をへしおるのは年取った人間のつとめだと思う。だが、なんか、すでにへしおられたのか小さくまとまっている人間が多いよね。ものわかりが良すぎて、ちょっと卑屈にも見える。それが変なところにプライドがある原因だと思う。小さな世界をつくって自分を守っているのだ。